投資家という職業とは|平均年収ややりがいを知って自分に合う選択を

仮想通貨や株式投資ブームの影響で、ここ数年日本でもますます個人投資家が増えています。今から個人投資家としてデビューして、安定した収入を得ることは可能なのでしょうか。投資の基本から職業としてのやりがいについてお伝えします。

そもそも個人投資家は職業と言えるのか

最近、日本でも「個人投資家」という肩書きをもつ人は増えています。個人投資家と聞くだけで何となく「金融のプロフェッショナル」というイメージがありますが、果たして個人投資家は、ひとつの職業として成立しているのでしょうか。個人投資家のメリットと平均年収、注意点について掘り下げていきます。

生活スタイルに合った働き方

個人投資家には大きく、専業投資家と兼業投資家というふたつの働き方があります。専業と兼業の働き方の違いとそれぞれのメリット、デメリットについてくわしく解説いたします。

資産運用だけで生計を立てる専業投資家

専業投資家とはその名の通り、投資で得た収入だけで生活を成り立たせている人たちのことです。一般にトレーダーや株式投資家などと言う時は、たいていの場合こちらのパターンを指します。

投資の商品は幅広く、一般的に知られている株式や仮想通貨、デリバティブ以外にも、土地、マンション、最近流行のシェアハウスなど、価値の変動によって利益が生まれるものなら、基本的にどんなものでも投資商品になり得ます。

ほとんどの専業投資家はそれぞれに専門分野をもっており、マンションなどの不動産投資に強い人もいれば、株式や仮想通貨などの金融商品に強い人もいるなど、得意な領域を活かしながら利益を最大化すべく努力をつづけています。

会社員などをする傍で投資もする兼業投資家

投資ブームの影響で日本でも増えているのが兼業投資家です。平日は会社員として働き、週末だけデイトレーダーとして投資を行うのが一般的なパターンのようです。専業投資家ではどうしても収入が不安定になりがちなため、スキルを磨いている間は仕事を辞めず、固定収入を確保したうえで投資家としてのキャリアを積むのがおすすめの働き方です。

ただ、兼業投資家の場合は社内の就業規定に留意する必要があり、副業を全面的に禁止している企業では週末の投資そのものが解雇の対象となりますし、そうでない企業でも税務上の手続きのため、投資による収入を細かく報告する必要があります。

個人投資家になるメリット

専門職のイメージが強い個人投資家は今や、子どももあこがれる職業のひとつです。個人投資家をめざすことのメリット、やりがいについて見ていきましょう。

誰でもなることができる

個人投資家は高度な知識とスキルがもとめられる専門職ですが、特別な資格がなければなることができない、という職業ではありません。実際に一般企業に勤めていて投資家に転身するパターンもありますし、副業からこつこつとキャリアを積んでいる人もいます。

ただ、基本的にはデータの動きを追いかける職業のため、金融や経済についての基礎知識がある程度身についていたほうが有利にはたらく、ということは言えそうです。

どこでも稼ぐことができる

ほとんどの投資はオンライン上で完結します。もちろん、報酬の振込もオンラインで行われるため、ネット環境さえととのっていれば、出張先でも旅行先でも、日本以外の国からでも国内とまったく同じ感覚で投資を行うことができます。

時間に縛られない

個人投資家の最大のメリットは場所と時間を選ばず、いつでもどこでも好きなタイミングで投資を行い、報酬を確定させることができるという点にあります。

国内の市場の多くは夕方までに閉まってしまいますが、時差のある海外の市場は開いており、理論的には24時間取引を行うことが可能です。

国内の市場に限定して取引している場合、平日の日中は取引に集中し夕方以降は情報収集にあてる、というかたちで1週間のリズムをつくることができます。

失業の心配が無い

個人投資家はあくまでも自己申告の職業のため、定年という概念がありません。むしろ、年齢を重ねるにつれて経験と知識が蓄積していくので、若い頃よりもより冷静な判断が可能になる、という側面があります。

社会情勢や経済に詳しくなり視野が広がる

「投資は水もの」と言われるように、商品の値動きを正確に予測するためには金融だけでなく、経済や政治、国際情勢など幅広い分野について幅広い知識と見識を身につけておかなくてはなりません。

投資家をめざすならまず日経新聞は必携であり、海外の市場にも目をむけるのであれば英字新聞を正確に読みこなせるだけのスキルをきたえておく必要があります。

日経新聞や英字新聞だけでなく、もちろん国内の一般紙も毎日チェックする必要があり、株式欄や金融面をチェックするとともに政治経済の動向についてもつねにアンテナを張っておく必要があります。プロの投資家になるには情報量がものをいう、ということですね。

個人投資家になるデメリット

ここ数年でますます注目度を高めつつある個人投資家という職業ですが、もちろんメリットばかりではありません。個人投資家になるにあたっての注意点とデメリットについて、専業と兼業、それぞれの場合についてポイントをお伝えします。

専業投資家の場合肩書きは無職

個人投資家に定年はないとお話ししましたが、投資による収入が安定する保証はまったくなく、収入がなければ無職と同じことになってしまいます。また、社会的な肩書きも無職になるため、クレジットカードやローンの申請が通りにくくなる可能性があり、行政手続きの面でもさまざまな不利益が生じる場合があります。

専業投資家の場合、年度末には必ず確定申告を行わなくてはならず、慣れないうちは申告漏れと見なされてよけいな税金を支払うことになってしまいます。兼業投資家であっても、年末調整を行わない企業では副業収入については自分で確定申告を行う必要があります。

なにもしなければ収入ゼロ

専業投資家には固定収入がありません。つまり、投資家になったその月から無収入となり、それ以降も収入の保証はありません。固定収入という点では兼業投資家のほうが有利に思えますが、副業禁止の企業では解雇の理由にもなりかねないため、必ず事前に就業規則をチェックするようにしましょう。

個人投資家として自由に働こう

はじめたばかりの頃はスキルも未熟で、場合によっては無収入になってしまうリスクもありますが、個人投資家という職業は自由度も高く、決まった就業時間もないため自分のペースで働きつづけられる非常に魅力的な職業です。まずは兼業でこつこつとキャリアを積むもよし、最初から専業で自分の腕を試してみるもよし。それぞれの働き方がデザインできる投資家の世界にぜひ一度足を踏み入れてみましょう。