スマホがネットにつながると知ってはいても、外出先でタブレットやPCをスマホを通じてネットに接続する「テザリング」を使っている人は多くありません。スマホのテザリングはあなたのインターネットライフをどのように変えるのでしょうか。

テザリングを知らないと損をする可能性がある

外出先でネットが使えるのは便利ですが、スマホではどうしても大きな画面でなくては見えにくい、長文の文字入力が面倒といった難点があります。そんなとき大画面のタブレットやPCをインターネットに接続しあなたのインターネットライフを支えるのが「テザリング機能」です。

外出先で動画を見ることができたら、大容量ファイルを直接PCに取り込んで編集できたらと考えたことはありませんか。もし過去に、「ネット接続できたらいいのに」と考えたことがあるなら、もしかするとそこで損をしていたのかもしれません。

テザリングをうまく使いこなせば、あなたのインターネットライフは快適になると同時に新しい使い方を作り出せるようになるでしょう。

テザリングとはいったい何なのか

テザリングの語源は「tether」で、その意味は「縛る・つなぎとめる」です。スマホのテザリングとは、スマホがPCやタブレットなどのデジタル機器を通じてネットに「つながる」ことを意味しています。そのテザリングを、機能・種類・メリットとデメリットの面から詳しくみてみましょう。

スマホのテザリング機能をおさらい

テザリング機能の使い方は簡単、スマホのテザリング機能をONにし、デジタル機器からスマホに接続するだけです。しかし一口にテザリングといっても、機器によって機能には種類があり、その機能によっては速度や使い方に特徴があります。使いたいテザリングに必要なのは、どの機能なのかを具体的に考えてみましょう。

スマホをWi-Fiルーターとして利用する機能

スマホのテザリング機能は、ネット接続を持たないデジタル機器をスマホが仲介してネットに接続することです。スマホはその通信回線をWi-Fiルーターの役割を果たすことで機器にネット接続を提供します。テザリング接続には機器によってWi-Fi接続とBluetooth接続、USB接続があり、それぞれに特徴があるので予想される使い方に合ったものを選ぶ必要があります。

Wi-Fi接続は最も一般的で対応機器も多く、少し離れていても通信を保つことができますが、通信速度がやや遅くなりバッテリーの消耗が早いというデメリットがあります。Bluetooth接続は親機(この場合スマホ)のバッテリーの消耗が少なくパスワードも不要で大変使いやすいのですが通信速度は速くありません。これら二つの接続方法は無線通信のため接続台数は複数でも可能ですが、三つめのUSB接続は「有線接続(ケーブルで機器どうしを接続する)」のため通信速度は高くバッテリーの消耗はこの中で最も少なくなりますが、接続台数は一台だけになります。

一度にいくつかの機器を接続するならWi-FiかBluetoothですが、あまり動かさなくてよければUSB接続で最大速度を狙うのもいいでしょう。今から新しいスマホを買うとき、あなたの欲しい機能をサポートしているかをしっかり確認して選ぶようにしましょう。

テザリング機能はスマホ以外にもある

スマホが普及した後に一般的になったので、テザリングをスマホにしかない機能だと考えがちですが、ガラケーにもテザリング機能を持つものがあります。3G携帯や、ガラケーとスマホをかけ合わせたガラホなど対応機種も多く、テザリングが使えればいいという方には理想的といえます。

テザリング機能のメリットとデメリット

とはいえ、テザリング利用者がまだ少ないのは、メリットに加えてデメリットもあることが理由です。スマホのテザリングが持つ特徴を知り、デメリットまでをしっかり把握して自分の使い方に合ったテザリングを選びましょう。

通信速度について

スマホの通信回線は、そのものの回線の通信速度によって変わります。例えばLTE接続の10Mbps(bpsは、1秒あたりのパケット通信量)と3G接続での1Mbpsではテザリングの通信速度もそれにならいます。また前述の接続方法でいうとUSB、Wi-Fi、Bluetoothの順で高い速度が期待できますが、機器によってUSB接続ができないものもありますから、もしテザリングで高い通信速度を望むなら最初に選ぶスマホの機能から見定めなくてはならないということになります。速さを取るか、接続の簡易さを取るかは、使い方次第です。

パケットの容量について

家庭に引く回線での通信にも、有線とWi-Fiによる無線LANがあります。この回線は、よほどの通信量がない限り料金はどれだけ通信しても一定料金だけ支払えばよいのですが、スマホでは契約時に「一定パケット量まで定額」にするか、利用料によって変わる「従量制」にするかを選び、テザリングで使うスマホのパケット容量で、料金が決まります。一般にPCは多くのパケット容量を使いますから、テザリングでは常に使用量を確認しながらの利用をおすすめします。

キャリア別テザリング機能の付け方と値段

通信キャリアはそれぞれに方針があり、それはテザリング機能そのものやその機能の付け方、費用が違います。ここでは大手3社の利用開始契約とその方法、および料金について簡単にご紹介します。

au携帯でテザリング機能を付ける方法

auではテザリング機能をつける場合、個別に契約の必要がありますが、一部の申し込み方法を除き申し込みの後すぐに利用できます。スマホにテザリングの機能があっても、契約なしに使うことはできません。

利用開始契約について

テザリング利用契約は、auショップでの申し込みなら契約者本人からの申し込みが必要です。免許証など本人であることが確認できる書類が必要です。また、KDDIお客様センターへ電話での申し込みも可能です。その場合も、契約者本人からの申し込みであることを確認の上での契約になります。

そのほかにも、PCやスマホからであれば「My au」という個人のスマホ契約変更ができる専用ページから契約することもできます。その場合、My auにログインし、契約内容からオプションの「テザリングオプション」から可能です。

料金について

auは、テザリング機能について「スマホ単体とは通信パターンが異なりネットワークに与える負荷が高い」として、auピタットプランとフラットプランのうち20GB・30GBといった大容量契約者を中心に無料キャンペーンを廃止し、2018年4月からテザリング月額使用料(500円)を設ける予定です。

しかし逆にいうと、その他のプランはまだ無料ですから、試しに利用してみてから予想される使用料を見定めて検討することができます。

docomo携帯でデザリング機能を付ける方法

原則としてdocomoにはテザリングオプションというもの自体がなく、各プランの料金に含まれているようです。となるとテザリングで利用するパケット量も考えて、プランを選ぶことが大切です。

利用開始契約について

docomoはテザリング利用に関して特別な契約が必要ありません。ただ、テザリング利用の条件としてspモードへの加入が義務付けられています。あとはお持ちのスマホのテザリング機能をONにするだけで利用可能です。

USB接続に使うケーブルもドコモオンラインショップで販売していますので、常に携帯するために新たに購入することもできます。

料金について

docomoはウルトラパック・ウルトラシェアパックといった大容量プランでのテザリング利用料金月額1,000円を無料にするキャンペーンを展開しています。

当初は「2018年3月まで無料」としていましたが、2017年7月に「2018年4月1日以降も終了期限を定めずに無料」とすると発表しました。テザリングを利用する人の多くは大容量を前提にしていることを考えると、とても助かるサービスです。

softbank携帯でテザリング機能を付ける方法

iPhoneを日本で最初に販売を始めたsoftbankは、他社より大容量50GBプランを導入してテザリング機能を使うヘビーユーザー層の取り込みを狙っています。

利用開始契約について

softbankでは、テザリングオプションはデータ定額サービスへの加入を前提とし、別途加入手続きが必要です。iPhone5ではキャリアバージョンを「ソフトバンク13.2」もしくはそれ以上にアップデートする必要がありますが、以降については問題なく利用できます。

料金について

softbankはauと同じように2018年4月から大容量ユーザーを中心にテザリングオプションを有料化(月額500円)する予定です。変わらず無料なのはデータ定額ミニ 1GB/2GB・データ定額 5GB・データ定額S(4Gケータイ)の各プランで、それ以外が有料になります。

デザリング機能に対する評判

テザリングは、いつも使うためのものでもありますが、そんな想定したもの以外にもさまざまな使い方があります。中には意外なものもありますから、あなたが「使える」と思うものがあるかもしれません。

モバイルWi-Fiルーターとの比較

テザリング機能が欲しいと考えた時に、ほとんどのかたがモバイルWi-Fiルーター契約を検討したことでしょう。モバイルWi-Fiルーターとは、スマホから通信機能のほとんどを取り除いた、まさにテザリングのためにある通信機です。中には通信容量が無制限や機械代金が実質無料のものもあり、これさえあればあらゆるデジタル機器がネットに接続できます。

しかし一方で、通信のバッテリーの消耗は激しく、通信の要であるがゆえにバッテリー切れは致命的です。また「スマホから通信機能以外を取り除いたもの」と考えると、利用料金は割高に感じる人も多く、契約期間の縛りもスマホと変わらない二年がほとんどで、違約金は高額です。

海外からの友人に手軽にWi-Fiを提供できる

海外に行くときに考えなくてはならないのが「通信方法をどう確保するか」です。これは海外から日本にやってくる人にとっても同じですが、特に短期間の滞在ならその度にSIMを契約するのは面倒です。

そんな時あなたが友人なら、テザリングでWi-Fi接続すればネット環境を提供できます。SIMの種類に関係ないWi-Fi企画だからできる、ちょっとうれしい機能です。

緊急時にPCをインターネットに接続できる

例えば急な停電で家庭の回線のモデムが機能しないことがあっても、スマホが通じるなら安心です。スマホのテザリング機能を使ってPCをネット接続し、さまざまな情報を集めたり連絡を取ることができるからです。

そんな時は高額料金よりも情報の方が大切なことは、過去の実態から明らかです。緊急事態に備えると思って、あらかじめテザリング機能が使えるように備えたいものです。

状況に応じてテザリング機能を利用しよう

普段から勉強や仕事はもちろん、暮らしのあらゆるところにインターネットが役立つようになりました。カフェやレストラン、観光地などWi-Fiアクセスポイントがかなり整備されてきたとはいえ、まだまだ「公衆LAN」といえるほどの規模ではありません。また公衆LANには「公衆」であるがゆえに、ハッキングの可能性もあります。安全で確かな通信環境は、やはり自前でそろえるのが一番です。

今までのインターネットライフが、一回り大きくなり「じゃあアレもできる」「こんなこともできる」と思いついたのではないでしょうか。インターネットライフに使えるテザリング機能を、サービスとハードの性能、費用などの面から検討し、より充実した暮らしにどんどん役立てましょう。